国会はエンターテイメント!代表質問って、おもしろいんです。〜所信表明?代表質問?気になるところ、さらっとちゃらっとEasy解説!〜

ハローベイベー!
こんにちは杉森です!
さて、9月26日から始まった臨時国会も、いよいよ本格的な議論に入ってきました。
TPPや自衛隊の南スーダン派遣など、今回の国会の目玉となりうテーマに加え、新たに白紙領収書問題なども世間を賑わしておりますね!
そこで、今回はそのようなテーマを個別に取り上げる前に、先に行われた安倍総理の所信表明に対しての、代表質問を振り返ってみましょう!
それでは、レッツビギン!
国会はエンターテイメント!〜代表質問編〜
そもそも代表質問ってなに?
さて、こちらの記事でもお話ししましたように、臨時国会の初日には、総理が現在の日本が持つ問題に対しての計画を演説する、という所信表明演説が行われます。
今回も9月26日に衆議院・参議院にて安倍総理が所信表明演説を行い、「復興」「経済」「地方創生」「暮らし」「外交」などに関してお話しされました。
大まかな概要はこんな感じです!
詳しいことは、所信表明解説記事にて解説致しております!前編と後編に分かれておりますので、両方見ていただければ非常に理解しやすいと思います。
で、代表質問というのは、その総理の所信演説表明に対して行うツッコミ大会です。
このツッコミ大会、結構おもしろいんです。ほんと。
なにがおもしろいって、もうなんかみんな堂々とライバル政党をディスりまくって、周りもそれに応じてヤジを飛ばしまくり煽りまくりなんです。
そんじょそこらのドラマより、ハラハラドキドキしますよ!なんたって(一応)ノンフィクションですから!
国会の代表質問はもちろんノンフィクションですが、台本はあります。
事前に質民者が「こんなことを質問します」という書類を総理に渡し、総理はその答えを台本化して本番は答弁します。
いくら政治家だからとって、不意に質問されたことを完璧に答えるということは不可能です。従って、代表質問とその答弁はぶっちゃけ「お互い、台本を読むだけ」です。
だけどその分、喋る内容もしっかり磨きあげられている為、観ててドキドキするようなポイントも散りばめられているのです!
今回は、衆議院・参議院ともに各2日間に渡り行われ、合計で15人の国会議員が総理や各大臣に対しての質問を行いました。
誰が質問するの?
質問者一覧はこちら!
これ、めっちゃな豪華なメンバーなんです!
蓮舫さん(民進党)と山口さん(公明党)と志位さん(共産党)はそれぞれの政党のトップですし、
二階さん(自民党)、野田さん(民進党)、片山さん(維新)は各政党のナンバー2、
その他の大串さん(民進)、馬場さん(維新)、橋本さん(自民)、小川さん(民進)、市田さん(共産)も各政党ナンバー5には入る人たちです。
こんな豪華なメンバーにツッコまれるので、この代表質問、総理は超大変なんです!
とは言っても、自民党と公明党は基本的に総理の味方なので、そんなに深いことはツッコんでこないんですね。
大変なのは、民進党・共産党・維新の会などの野党からのツッコミです。
野党からすると、総理を吊るし上げる絶好のチャンスなので、ズバズバ質問をしてきます。そして総理はそれをヒラリヒラリとかわしていかなくてはなりません。
ということで、今回はどのような質問があったのでしょうか!?
何個かピックアップしていきます!
ピックアップ!代表質問!
「女性が輝く社会」「一億総活躍」「未来への投資」とか安倍総理のスローガンは素敵やけど、実際の経済、好循環してないよね?仮に景気回復してるんやったら、消費税増税の先送りしないよね。物価上昇率も直近5ヶ月でマイナスやし。アベノミクス限界じゃない?(民進党・蓮舫さん)
働いている人100万人以上増えたし、正規雇用も増えてるよ?実質GDPも14兆円増加したし。好循環し始めてるから、それをもっと加速させるよ!(安倍総理)
解説
さあ、党のリーダーとなって最初の大舞台です蓮舫さん!
これ、蓮舫さんは「景気回復してない!アベノミクスは失敗だ!」と言っていますが、安倍さんは「景気はいい感じ!アベノミクスのおかげでね!」と言っています。
思いっきり、2人の話は矛盾してますよね。これ、どっちが正解なんでしょうか。
実はこれ、両者とも言っていることは正しいんですね。
どいういうことかというと、アベノミクスで良くなった部分もあれば、良くなっていない部分もある、ということです。
蓮舫さんは、良くなっていない部分を取り上げて、「これ、どうなっているんですか?」と聞けば、安倍さんが「それは今対策中。でも実際良くなってる部分もあるねんから、黙って俺らに任せとけ!」といった感じですね。
所信表明で、今も話題になっている安保法のこと一切言わなかったけど、都合の言わないことは言わない主義ですか?セコいですね。(共産党・志位さん)
安保法が可決したのは去年の話。別に今更言わなくても良くない?今年7月の参院選に自民党が大勝したってことは、国民も自民党を認めてくれてるってことでしょ?(安倍総理)
解説
安定した反安倍スタンスを取っている共産党・志位さん!
志位さんは共産党という政党のリーダーで、共産党は「反自民・反安倍」というスタイルを徹底的に貫いています。
そこで、現在の共産党の大きなテーマとして、「自民党が多数という強みを利用してゴリ押し採決した、安保法を廃止させる」というものがあります。
なので今回の代表質問でも安保法のことを総理にツッコみましたが、安倍さんはサラリと受け流しちゃいました。
南スーダンの自衛隊派遣、あれダメでしょ?(共産党・志位さん)
えっ、何か問題でも?大丈夫でしょ。(安倍総理)
解説
今、自衛隊は南スーダンという国に、国連PKOの一員として行っており、道路などのインフラ整備の任務を行っております。
(こちらの記事でも解説しています!)
でも、自衛隊がPKOに参加するのって、条件が必要なんです。
それがこちら!
このPKOの参加5原則が満たされない限り、自衛隊って派遣されないんです。
でも、多くのメディアでは、「現在南スーダンでは内戦が起こっている」という報道がされていますし、実際にこの7月には自衛隊員が寝泊まりする施設のすぐそばで、紛争勢力が銃の打ち合いなどをしています。
はたしてそんな状況が、このPKO参加5原則であるように、「紛争両勢力間で、停戦合意がなされている状態」に当てはまるのでしょうか?
ということで志位さんは「いいの?」と安倍さんに聞きましたが、安倍さんは「いいの!」と答えました。ちょっとゴリ押し感がありますね。
安倍総理、この前の参議院選挙中、「気をつけよう、甘い言葉と民進党」って何回も言ってたよね?それ、民進党ナメすぎでしょ。てか、これが一国を代表する総理大臣の言葉ですか?(民進党・小川さん)
選挙って、政党の違いをわかりやすく説明しないといけないよね?だからそう言ったの。で、メディアはこの言葉を大々的に取り上げた結果、選挙では自民党が民進党に大勝した。それって、国民も認めてるってことじゃない?
解説
民進党の重鎮、小川さんです。
いやー、面白いですね。こうなってくると、ただの嫌味の言い合いですね。笑
小川さんが安倍総理をディスった結果、安倍総理にディスり返されました。これがいわゆるブーメランってやつですね。
国会、面白いでしょ?笑
総理は参議院選挙中は憲法改正に関して具体的に話してこなかったけど、選挙が終わった途端「いかに自民党草案をベースに議論を進めていくか、という部分が政治の技術だ」って言ったよね?それってちょっとセコくない?てか政治の技術ってどういう意味?(民進党・小川さん)
憲法改正は、まずは国会で各政党の考えをベースに議論していく。
政治の技術とは、党内や違う党とも議論をし、合意を進めていくための技術。政治の技術がない政党が政権を取ると、いかに混乱するか、ということは私たち経験したよね?(安倍総理)
解説
これは、安倍総理が今年7月11日の参院選挙後に行った記者会見の発言を元にした質問です。
民進党からすると、「おいおいおいおい!憲法改正はまあいいけど、なんでいきなり自民党草案がベースになるねん!ゴリ押しは許さんぞ!」という立場なので、この安倍総理の発言が非常に気に入らないのです。
しかし、安倍総理は「もちろん、他党の意見とともに話し合うのが大切」と切り返しました。
民進党も憲法はいずれ改定すべきか、という考えは持っているんですが、具体的な草案は出していないのですね。それに対しての安倍総理の逆ツッコミですね。
また、「政治の技術がない政党が〜」の下りは、2009年から2012年に政権を担っていた、民進党の前身である民主党のことどディスっていますね。
正直、こんなに生々しく堂々とした人の悪口を観れるテレビ番組は、国会中継の他にありますでしょうか?笑
国会でのディスり合いに関しては賛否両論ありますが、私個人的には大賛成です。見てて楽しいので!笑
と、いう感じです。代表質問。
国会って、すごい堅苦しくてつまんないイメージがありますが、実際見てみると結構おもしろいんです!たまに国会に大爆笑が起きることもあったりして。
とまあ、エンターテイメント要素も取り入れにかかっている安倍内閣率いる日本の国会ですが、今回の代表質問を振り返ると、
「政党の名前もリーダーも変わった蓮舫新代表率いる民進党が、安倍総理に喧嘩を売った。そして安倍総理は、身に降る火の粉を払ったら、その火の粉が民進党の服についてちょっとしたボヤ騒ぎが起こった」ような感じだったかと思います!
日本もまだまだたくさん問題があり、その問題に対して安倍総理が的確で具体的な答えは持っているかという点は非常に曖昧でしたが、まだまだ自民党は安定しているな、と見せつけられるような代表質問でした。
とまあ、内容はこんな感じですが、国会に興味を持たれた方は是非YouTubeで国会の動画を探してみてください!
キャッチーに編集されたような動画もありますし、結構おもしろいんですよ!国会。
ということで、今回はここまでにします!
次回は、代表質問後に行われる「各種委員会」に関してみていきたいと思います!
それではまた別記事でお会いしましょう!チャオ!